週刊現代2018年12月1日号で、「厚生労働省が実名公開に踏み切った『この薬は飲み続けない方がいい』116」という記事が紹介されています。睡眠薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬だけでも、下記の38商品が載っていました。
<週刊現代2018年10月1日号より>
今回は高齢者が注意するべき薬ということで公表されましたが、何も高齢者に限った問題ではないと考えます。例えば、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬は、海外では投与期間が高齢者以外でも4週間以内に留められています。
なぜ4週間以内なのか、それは耐性といって最初は効いても徐々に効かなくなってくるばかりか、ふらつき、誤嚥、認知機能の悪化、運動機能低下、転倒、骨折、せん妄(幻覚)等の多くの危険な副作用があるからです。更に、依存性がありなかなか止めることができません。まさに覚せい剤と同等の症状が出ます。ところが日本では、精神科医がお構いなしに漫然として処方しています。なぜ処方するのか、それは儲かるからです。
抗うつ薬のSSRIは、高齢者は転倒や消化管出血などのリスクがあると書かれていますが、若い人が飲むと自殺願望、自殺念慮、攻撃性、薬物性うつ病等の症状が出てきます。一時的には効いたようでも、飲み続けているうちに効かなくなってくるのです。薬を飲んでも治らないのです。
抗精神病薬のリスパダールやエビリファイは、自閉症スペクトラムの易刺激性を抑える薬として、近年、子どもにも処方されています。脳や肝臓に大きなダメージを与えるのが抗精神病薬なのです。抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬を安易に処方しているのが多くの精神科医なのです。
今回、厚生労働省は「高齢者が注意すべき薬」ということで公表しましたが、高齢者ばかりではなく、それぞれの世代においても向精神薬は危険であるということを、認識しなければなりません。薬は一時的な対症療法であり、根本的な治療にはなりません。