トランプ大統領演説の全文
ホワイトハウスでイラン核施設に対する攻撃について演説するトランプ大統領(21日)=ロイター< 読売新聞より>
少し前、アメリカ軍はイラン政権の3つの主要な核施設――フォルドゥ、ナタンツ、イスファハーン――に対して大規模な精密攻撃を行ないました。これらの名前は、長年にわたってこの恐ろしく破壊的な計画が進められてきた中で、誰もが耳にしてきたものです。
我々の目的は、イランの核濃縮能力を破壊し、世界最大のテロ支援国家による核の脅威を止めることでした。
今夜、私は世界に報告できます――この攻撃は驚異的な軍事的成功でした。イランの主要な核濃縮施設は完全かつ徹底的に破壊されました。
ハメネイ師 イラン最高指導者
中東のいじめっ子であるイランは、今や平和を選ばなければなりません。そうしなければ、今後の攻撃はさらに大規模で、そしてずっと容易なものになるでしょう。40年間、イランは「アメリカに死を」「イスラエルに死を」と叫び続けてきました。彼らは我々の人々を殺し、即席爆弾で手足を吹き飛ばしてきました。それが彼らの得意技でした。我々は1,000人以上の命を失い、中東全域、そして世界中で何十万人もの人々が彼らの憎しみによって命を落としました。
ネタニヤフ イスラエル首相
私は、ベンヤミン・ネタニヤフ首相に感謝と祝意を述べたいと思います。我々は、おそらくこれまでにないほどに一体となって取り組みました。そして、イスラエルに対するこの恐ろしい脅威を大きく取り除くことができました。
イスラエル軍の素晴らしい働きにも感謝します。そして何よりも、今夜あの見事な戦闘機を操縦した偉大なアメリカの愛国者たち、そしてアメリカ軍全体に心からの祝意を贈りたいと思います。
今回の作戦は、世界が何十年も見たことのないようなものです。願わくば、こうした形で彼らの力を必要としなくなることを望んでいます。本当にそう願います。また、統合参謀本部議長のダン・ケイン大将にお祝いを申し上げたい。彼は素晴らしい将軍です。そして、この攻撃に関わったすべての卓越した軍事的頭脳に感謝します。
こう言った上で、はっきりさせておきたい。この状況は続けさせるわけにはいきません。今後は、平和が訪れるか、あるいはイランにとってはこれまでの8日間で見た以上の悲劇が訪れることになるでしょう。
忘れないでください。まだ多くの標的が残っています。今夜の標的は、断トツで最も困難で、おそらく最も致命的なものでした。しかし、もし速やかに平和が訪れなければ、我々は他の標的にも、精密かつ迅速、そして熟練した手法で攻撃を行なうでしょう。そのほとんどは、数分で排除できます。今夜我々が成し遂げたことを実行できる軍隊は、世界中を探しても他にありません。比較にもなりません。今夜行なわれたようなことを成し遂げられる軍は、かつて存在しなかったのです。
ペンタゴン
明日午前8時、ペンタゴンにて、ケイン大将と国防長官のピート・ヘグセスが記者会見を行ないます。そして最後に、すべての皆さんに感謝したい。そして特に、神に申し上げたい。神よ、我々はあなたを愛しています。そして、我々の偉大な軍隊を愛しています。彼らを守ってください。
中東に神のご加護を。イスラエルに神のご加護を。そしてアメリカに神のご加護を。どうもありがとうございました。ありがとうございました。
更に戦禍が拡大することをたいへん懸念
13日のイスラエルによる突如のイラン攻撃に続き、21日アメリカのイラン攻撃をトランプ大統領は最初で最後にしたい、と考えていると思います。トランプ大統領がイランの脅威を取り除いたとするならば、ネタニヤフ首相は、イランの核施設を攻撃するという大義名分はどうなってしまうのでしょう。私は、それでもイスラエルは様々な理由をつけてイランを攻撃すると思います。ネタニヤフ首相の本当の目的は、イランのレジュームチェンジ(体制転換)を狙っているからです。
私は今後、更に戦禍が拡大することを懸念しています。イランのアメリカへの報復が始まり、更に多くの尊い人命が失われる可能性が高くなるからです。
トランプ アメリカ合衆国大統領
平和主義者のタッカー・カールソン氏が言うように、トランプ大統領は攻撃を思い留まるべきだったと思います。しかし、トランプ大統領は最後の言葉で、「中東に神のご加護」をイスラエルよりも前に述べています。これは何を意味しているのでしょう。トランプ大統領は「中東」を悪いようにしない、とも考えているのではないかと思いました。
MSN

イスラエルの真の目的といわれるイランのレジームチェンジ(体制転換)--その可能性とリスクは? #エキスパートトピ(六辻彰二) - エキスパート - Yahoo!ニュース
イスラエルは当初「イランによる核開発の阻止」が攻撃の目的と説明していたが、実際には国内むけエネルギー関連施設なども攻撃されてきた。さらに、国防の中核を担う革命防衛隊の幹部も相次いで→ 続きはこちら