ほとんどの精神症状には原因がある(後編)(9/3)

 精神症状においては困難や問題の原因を理解することが大切です。「身体的な原因」「物質的(環境的)な原因」「人間関係による原因」「自分が原因」の4つの原因が挙げられます。

 しかし、原因を理解しようとすると、たいていといってよいほど心理的バリアが現れます。それは、人間は過去に失敗したことや悪いことをしてしまったことがあったら、そのことを話題にしたくない(思い出しくない)傾向があるためです。これを回避傾向といいます。それを知られたら自分が嫌われたり低く見られてしまうことを恐れるからです。

 しかし、回避行動は一時的にはしのげるかもしれませんが、長い目で見れば解決したことにはなりません。万引きを例に考えると、人に話さずにいるとずっと重荷になり続けることでしょう。そして後で見つかって謝罪と償いをし精神的負担が軽くなります。仮にずっと見つからなかったら精神的負担もずっと続きます。見つからなかった方が本人にとっては苦しみが大きいかもしれません。もしかしたら一生苦しみ続けるかもしれません。それよりもやってしまったことは悪いことだったけれど、その後すぐに「ごめんなさい」と謝罪をし罪を償った方が精神的負担が早い段階で軽くなります。

 精神症状の場合も同じように上記の4つの原因としっかり向き合い、対応していくことで改善していくことが十分期待できます。回避してしまうと問題を先延ばしにしてしまったり精神薬で解決しようとしたりします。問題の原因を薬では解決することはできないと考えます。

 

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