悲しいことに昨年の小中高生の自死は過去最多(8/19)

     昨年の小中高生の自死は過去最多
 悲しいことです。少子化が進んでいるのに昨年の小中高生の自死は514人で過去最多になってしまいました。

 いじめ、成績不振、将来の見えない閉塞感、2020年からのコロナ禍など様々な原因が考えられます。特にコロナ感染拡大に伴い「コロナうつ」という言葉も作られました。

 小中高生にこんなにも処方されている抗うつ剤

    サインバルタの重要な基本的注意
 劇薬指定されているサインバルタの医薬品情報には、次のように書かれています。
8.2 不安、焦燥、興奮、パニック発作、不眠、易刺激性、敵意、攻撃性、衝動性、アカシジア/精神運動不穏、軽躁、躁病等があらわれることが報告されている。また、因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の精神症状の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。
8.4 家族等に自殺念慮や自殺企図、興奮、攻撃性、易刺激性等の行動の変化及び基礎疾患の精神症状の悪化があらわれるリスク等について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うように指導すること。

医療用医薬品 : サインバルタ (サインバルタカプセル20mg 他)
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤; 総称名:サインバルタ; 一般名:デュロキセチン塩酸塩; 販売名:サインバルタカプセル20mg, サインバルタカプセル30mg; 製造→ 続きはこちら

 下のグラフは、自死遺族でつくられる全国自死遺族連絡会の2012年の調査です。なんと10代から30代自死者の90%が、精神科治療中だったのです。
 
 全国自死遺族連絡会は、
「こうした状況のもと、連絡会に寄せられる精神科サバイバー(精神科治療における薬漬け状態から脱して、生活を取り戻した方、その脱出過程にある方の事を指す)は、皆、口を揃えてこう言うのです。
『何故か死にたくなった』
『いつの間にか死ぬ準備をしていた』
 その自殺を企図した当時、彼等の多くが難しい状況にいたことは間違いありません。しかし、もともと彼らの多くには服薬前に「死にたい」という考えは無かったのです。その希死念慮(死にたいと思うこと)の多くは、精神科の受診後、正しくは向精神薬の服用後に起きているのです」
と、伝えています。

   コロナ以前も若者の自死は先進国で最も多い

 精神科や心療内科で処方される抗うつ剤を服用している小中高生はたいへん多いと思います。薬を飲めば精神的不調が改善され、自死者は少なくなるはずです。それにも関わらず増えているのです。これは何を意味するのでしょうか。メディアは相変わらず、自死の報道の時には相談機関の電話番号を知らせています。そして、相談機関から精神科や心療内科を紹介される可能性も出てきます。

 国は、自死した小中高生が精神科や心療内科を受診していたのかどうなのか、受診していたらどんな薬をどの期間服用していたか、しっかり原因を調査し必要な手立てを講ずることが重要であると考えます。

 それに反して、子どもの精神的不調や心配な行動には児童精神科医療が大切といった風潮が生まれていることに、私は大変危惧しています。

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