意識を自分の内面に集中させ、周囲の環境に注意を払えるようにするための簡単な方法を3つ紹介します。一日を通して、特に思考や感情に囚われてしまった時、行います。
【10回深呼吸をする】
1.10回深呼吸します。できるだけゆっくりと、肺が空っぽになるまで、息を吐きます。その時、息を吐く動作に集中します。
2.肺が空っぽになる感覚を意識します。肺にもう一度空気が入ってくるのを意識します。胸郭が上がったり下がったりするのを意識します。肩が穏やかに上がり下がりするのを意識します。
3.何か思考(考え)が浮かんできたら、家の外を通り過ぎる車のように、自由に浮かんだり消えたりさせるようにします。
4.10回終わったら、意識を広げていきます。呼吸とともに、自分の体も意識します。それから部屋の中を見渡して、何が見えるか、聞こえるか、何のにおいがするか、何に触れているか、何を感じるか、意識します。
【碇を下ろす】
1.足を床に置きます。
2.そのまま床を踏みしめます。あなたを支えている地面を感じます。
3.足を踏みしめた時の、足の筋肉の緊張を感じます。
4.体全体を、すみずみまで意識します。頭、背骨、脚を通って、足元まで重力が下がっていく感覚を意識します。
5.周りを見渡して、何が見え、何が聞えるか意識します。あなたがどこにいるか、何をしているか意識します。
【5つのことを意識する】
1.少しの間、何もせず静かにしています。
2.周りを見渡し、何でもよいので、見えるものを5つ意識します。
3.耳を澄ませて、聞こえる音を5つ意識します。
4.体と接触しているものを5つ意識します。(例えば、手首に巻いた時計、足に触れるズボン、顔に触れる空気、床の上の足、椅子に接している背中など)
5.最後に、以上の4つを同時にやってみます。
「よくわかるACT(アクト)」 ラス・ハリス著 星和書店より