抗精神病薬が脳に与えるダメージ(7/17)

  これまで抗不安薬や抗うつ剤の副作用をお伝えしてきましたが、今回は統合失調症等に用いられる抗精神病薬が脳に与えるダメージをお伝えしたいと思います。「精神科は今日も、やりたい放題」の著者である内海聡医師は、本書で次のように述べています。

Tokyo DD Clinic HPより

 「ロサンゼルス・タイムズ」に掲載された、有名なナンシー・アンドリーセン医師の話です。アンドリーセン医師は、抗精神病薬の投与が、患者の脳の萎縮に関連していることを示す研究の主任でした。

 この研究は14年にわたって行われ、新たに統合失調症と診断された患者の脳を定期的にスキャンし、全体積と脳の主要構成部位を測定しました。最も脳質量の減少(萎縮)が大きかったのは、集中的に抗精神病薬の薬物治療を受けた患者、つまり最も長期的かつ最大容量の投薬を受けた患者であることが判明しました。

 精神症状の重症度、違法薬物、アルコールなどの乱用よりも抗精神病薬による薬物治療の方が、はるかに脳を萎縮させることが判明したのです。萎縮は脳の随所に見られ、脳の異種領域や脳の伝達「白質」、また重要な能力を司る「灰白質」でも起きていました。

 また抗精神病薬は代謝変化(たとえば糖尿病)や体重増加にも関連するとされています。体の代謝を変え脳を破壊委縮させ、さまざまな副作用と依存と不可逆的な損傷をもたらす危険な毒物であり、精神薬はやめねばならないと、内海医師は述べています。

      参考文献:「精神科は今日も、やりたい放題」内海聡著 PHP文庫

 


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