感染した人への誹謗中傷やデマ憶測の相次ぐ書き込み(8/5)


© 文春オンライン  ©時事通信社より

 全国で感染拡大が広がる新型コロナウィルスです。7月29日に初めて感染者が確認された岩手県では、感染した40代男性に対してインターネット上で誹謗中傷やデマ憶測などの書き込みが相次ぎ、県でも対策を講じ始めました。
 達増拓也県知事は31日、「犯罪にあたる場合もある。厳格に臨む意味で(中傷に対して)鬼になる必要がある」と強調していいます。
 左(スマホでは上)の写真は29日夜、感染者確認を発表する達増拓也岩手県知事です。

 また、7月23日に浜松市は飲食店2店舗でのクラスター発生を確認しました。男女複数人が新型コロナウィルスに感染したことが確認され、濃厚接触者である来店客や従業員160人に対し、市はPCR検査を始めたことを発表しました。店名も公表されました。すると同日、浜松市民の間にはLINEやSNSを介して感染者を特定するような情報が一気に拡散し始めたのです。

 誹謗中傷やデマ憶測を多数受けたAさんは怯えた様子で「最近励ましのメールもいただけて何とかやっていけていますが、今もコロナのことを考えると胸が苦しくなります。外を歩くのも人に会うのも怖いです」と心境を話したそうです。

 今やどんなに予防していたにもかかわらず、新型コロナウィルスに感染してしまう場合があります。従がって誰だって感染の不安や恐怖を感じていると思います。私も感じています。誹謗中傷・デマ憶測を出す人は本当は強い不安や恐怖に囚われている可能性があります。そこで感染した人を攻撃することにより、その強い不安や恐怖を回避しようとし精神的に楽になろうとしていると考えられます。怒りなどの攻撃性は2次感情といわれています。しかし、受けた人はたまったものではありません。だからこそやめなければなりません。子どものいじめと同じだと考えます。

 特にSNSでは匿名性がありますので理性が効かずに相手を攻撃しやすくなります。一人で律するのは難しいことですが、普段から自分の周りの人や自分が感染した場合、どう対応すればよいかシュミレーションしておくとよいと思います。

 とっさに予期せぬことが起きると、人間は衝動的になりやすくなります。事前に考えておけば冷静に対処しやすくなります。不安、恐怖、怒り等の感情は人間であれば誰だって浮かんでくるのです。その感情を認め受け容れながら、理性的に考え行動していきたいものです。

 宣伝になって恐縮ですが、当ルームでの心理療法アクト(アクセプタンス アンド コミットメント セラピー)は厄介な思考や感情を受け容れて対処する心理的スキルを習得し、価値に基づいて充実した人生のために必要なことをする力を身につけることを目的としています。

 アクトはこのようなコロナ禍においても役に立つセラピーだと考えています。 

「文春オンライン」特集班 

 

月ごとの投稿
心理療法の活用