炎症のもとになる食品を減らしましょう
炎症はさまざまな物質や食べ物の影響で起こりやすくなります。特に気をつけたいのが、砂糖や化学物質、加工食品、パンをはじめとする小麦製品、牛乳・乳製品などです。
とくに発達障害の子どもにとって、パンを筆頭とする小麦製品は症状を悪化させる要因となります。小麦に含まれるグルテンというたんぱく質は、腸で消化されにくいため炎症を起こしやすいのです。
小麦は古くから食べられてきたから安全だと考えがちですが、現代の小麦は古代のものとは違います。品種改良を重ねて、肥料によく反応しすぐ刈り取られるようにしてきたからです。しかも、フワフワした食感を引き出せるように、昔の小麦より多くのグルテンを含んでいます。
私は牛乳はカルシウムやたんぱく質が多く含まれ、子どもにはとてもよい食品だと思っていました。しかし、内山医師は牛乳は小麦と並んで、とくに発達障害の子どもたちの食生活からは極力除きたい食品といいます。
その理由は、牛乳に含まれるカゼインというたんぱく質が、小麦のグルテンと同じく、人間の腸で消化されにくいからです。また脳の炎症の原因にもなりやすのです。牛乳の大量生産が始まると、衛生上の理由から高温で加熱されるようになり、たんぱく質が変性して、消化・吸収されにくくなりました。
カルシウム取ってますか?ガールズちゃんねるより
牛乳を高温で加熱すると多く含まれているカルシウムが一気に腸を通過してしまいます。さらに牛乳を飲むと、腸内に未消化のたんぱく質がふえて、腸内のPH(ピーエイチ)が上がり、その構成成分である窒素の残留物がアンモニアになります。こうしてカルシウムの排泄量がかえってふえることが分かっています。現代の牛乳には多くの弊害があります。
「体によいと思っていた牛乳は害がある。パンと牛乳を3週間やめるだけで発達障害の症状がある程度、軽減されることも珍しくはない」と、内山医師はいっています。そして、自然で消化のよい食事をとり、体に悪影響を及ぼす食品や有害物質を取り入れないようにすることが大切です。
代謝の歯車を回すために知っておくことはまだまだたくさんありますが、今回はこのあたりでひとまず締めくくりたいと思います。現代は私たちの周りに便利で美味しく作られている食べ物が満ち溢れています。そして、以前はよかったことが今は見直しを迫られることも少なくありません。私たちは大切な子どもたちを守るために、何が必要で何が必要でないのかをアンテナを高くして見極める注意力が重要になってくると考えます。
参考文献:「発達障害にクスリはいらない」著者:内山葉子・国光美佳 マキノ出版