PTSDで精神科に行った方の体験談(その3)(3/19)

 このときは、保健士、福祉事務所、厚生労働省、都の医療相談、思いつく限りの行政に助けを求めましたが、返答はすべて「主治医の言うことを聞きなさい」でした。殺される! と本気で思いました。

 薬のせいでいつ自殺してもおかしくない状況だったので、私は友人の家に泊めてもらいました。友人の家にいる以上、迷惑はかけられないと、そのときできる自分なりの心のブレーキでした。友人宅でネットで薬の副作用を調べ、人権擁護団体のサイトを偶然見つけることができました。

 人権擁護団体にすぐに問い合わせをし、減薬、断薬の治療をしている医師を紹介していただきました。薬も抜けてきて、現在では月に何度か頭痛が発生するだけになりました。今では心の健康は完全に取り戻しました。

 私は、この方は薬によって、ご自分の症状がどんどん悪化していく状態をよく見つめられていたと思いました。現実としっかり向き合い、妥協せずに解決策を模索し続けていたことが、薬から脱却できたことにつながったのでしょう。デイケアで至れり尽くせりの生活だったら、浸ってしまうことも十分考えられます。

 人間は、無理をせずに現状の楽な生活を選びがちです。それは人間が生き抜くために培ってきた考えや感情なのです。しかし、人間には自分自身を成長させようとする自己実現傾向が本来的に備わっています。多くの精神科、医療や行政機関に相談しても解決できず、それでも諦めなかったことがこの方の人生を救ったのではないかと思いました。

 ADHD治療薬、抗不安薬、抗うつ薬、抗精神病薬、睡眠薬を処方されようとされるお医者さんにお願いします。伝えていない方はぜひ重要な基本的注意をご本人やご家族の方に正確に伝えてほしいと思います。

「精神科は今日も、やりたい放題」内海聡著 PHP文庫より

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