今日は私が定年退職してちょうど10年の節目の日(3/31)

 2014年3月31日に36年間の教員生活を終え、今日でちょうど10年が経ちました。先生方の悩みや精神的苦しみを受け止め自身自らが主体的に乗り越えていこうとする意識が芽生えることを願って、教員生活最後の年にカウンセリング心理学を勉強しました。勉強しながら先生方の悩みを聴きました。人は話を聴いてもらえるだけで「聴いてもらえた」と安心したり嬉しい気持ちになったりすることが分かりました。

 定年退職後も学級担任の補助として子どもの学習の様子から理解が難しい子どもへの個別の学習指導、外国籍の子どもへの日本語指導、日本語の発音が難しい(吃音、側音化構音)子どもへの発音指導、肢体不自由な子どもの介助、初任の先生への指導(教科指導や生徒指導)を行ってきました。

カウンセリングルームを開設

 2019年10月1日、学校に通う子ども達の指導と並行して千葉市にカウンセリングルームを開設しました。千葉市や近隣の市町村在住の小中学生、会社員、主婦の方々の相談に乗りました。

 主な相談内容は、不登校児童生徒、キレたり人の気持ちを考えるのが苦手な子ども、子育てに悩む保護者、職場の人間関係に悩む会社員、親子関係に悩む主婦、引きこもりに苦しむ方等でした。

 千葉市での約4年間、私は自宅のある印西市から千葉市までの自家用車での運転に負担を感じていました。そこで思いきって2023年9月1日より、千葉市から印西市でカウンセリングまたはコーチングを行うことにしました。

 2023年度を振り返ってみますと、初任の先生とクラスの子どもたちとの思い出、クライエントさんとの思い出、自分の体や趣味の思い出等たくさんできました。そのうちの2つを紹介します。

初任の先生とクラスの子どもたちとの思い出

 2023年度は特別支援学級を担任する初任の先生の指導をすることになりました。とても指導力のある先生で子どもたちとの信頼関係を上手に築いていました。

 子どもたちの他者承認欲求を満たしながら、その上の高次の承認欲求である自己承認欲求(自分で自分を認めたい)を満たす取り組みを多くしたらどうかとアドバイスをしました。

 初任の先生が初任者研修で、その代わりに私が1日担任をしていた日の帰りの会の時でした。Bさんが「ぼくは今日、本を上手に読めるようになって嬉しかったです」と言ったのでした。私が「何かできるようになったことはありますか」と聞かなくても言ったのでした。私はA先生は子どもたちに自己承認欲求を満たす教育活動を上手にしている、と思いました。


 最後の出勤日にいただきました。子どもたちや先生方の言葉を読むと、思い出が浮かんできます。いつまでも大切にします。ありがとうございました。

クライエントさんのCさんと愛犬のモンちゃんとの思い出

 Cさんは、長い間の引きこもりから脱却する目的で2022年11月からZoomでカウンセリングをスタートし、心理療法のACTを使ってお仕事をするようになるまで変化が見られ、2023年7月を最後にカウンセリングを終了していました。

モンちゃん
とても優しい子でした

 5カ月後の2023年12月下旬にCさんから愛犬のモンちゃん(ゴールデンレトリバー9歳)が危篤状態になっているといったメールがあったのです。Cさんお1人ということでお話を聴きました。末期癌の危篤状態で意識が無くなったかと思うとまた意識が戻ったりを繰り返しているとのことでした。モンちゃんは体重が30kgある大型犬です。Cさん1人で看取るのは怖いとのことでしたので、私は12月29日からCさんの自宅と私の自宅を往復することにしました。幸いCさんの自宅まで車で2時間弱の距離でした。

 1月3日、モンちゃんはCさんに愛されながら亡くなりました。私がCさんの自宅に到着する少し前のことでした。モンちゃんはとても安らかな顔をしていました。1月4日、Cさんと私とでお葬式の段取りを話し合いました。Cさんはモンちゃんに合った式場を探しました。1月5日、モンちゃんはCさんと私に見守られながら天国へ旅立ちました。

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