続く著名人の自殺に思う(10/3)

 三浦春馬さん、竹内結子さんが続けて亡くなりました。自殺とのことです。故人のご冥福を心よりお祈りします。お二人の自殺の原因は謎のままです。お仕事や私生活で充実されていた方がなぜ自殺をしてしまうのでしょうか。本当に不思議でなりません。

 精神科医で日本自殺予防学会の張(ちょう)賢徳(よしのり)理事長は、一般的に自殺に至るケースの多くは精神医学的に何らかの病名の診断ができると言っています。また2020/9/29配信のテレ朝newsでは、自殺で亡くなってしまう人の9割ぐらいは精神科の診断がつく。自ら命を絶ったほとんどの人についてうつ病などと診断でき、「治療を受ければ防げる例は多い。少しでも不安を感じたら、医療機関や自治体の窓口など専門家に相談してほしい」と言っています。

 うつ病は心の風邪、新型うつ、コロナうつ、産後うつ等々、精神科医は本当にたくさんの病名をつくってきました。そして、早期発見、早期治療を呼びかけます。これが危険な悪魔のささやき(本ルームだより6/17)なのです。

 今回も同じです。ほとんどの精神症状の原因は「身体的な原因」「物質的(環境的)な原因」「人間関係による原因」「自分が原因」であるにも関わらず、その4つの原因に目を向けないで早期発見、早期治療を呼びかけます。マスコミはすぐにそれを取り上げます。そして伝わっていきます。

 早期発見、早期治療が大切だと考えた人は、精神科、心療内科を受診し、向精神薬を処方されることになり、長期間の服用や重篤な副作用、依存に苦しめられる可能性が非常に高くなります。私もうつ病を「心の風邪」と信じ込んでいました。しかし、風邪だったらすぐに治るのに私の知人は、いつまでたっても抗うつ薬を飲み続け、数年後には自殺未遂まで起こしてしまいました。この状態を「心の風邪」と言えるのでしょうか。

 張賢徳理事長は、医療機関や自治体の窓口など専門家に相談してほしいと言っています。相談を受ける担当者は「傾聴が私たちの役割で、話して楽になった人たちもいるから電話してきてほしい」と言っています。傾聴だけならよいのですが、心療内科や精神科を勧めることがありますので注意をする必要があります。

 そして、多くの心療内科や精神科では予約制であるにもかかわらず長時間待たされ、診察は5分から10分です。多くの精神科医は薬を処方することが治療であり目的だと考えているからです。下記のヤフーニュースには左下にたくさんの方々の投稿が掲載されています。併せてご覧いただければと思います。

 また、SNS上では著名人の死やその原因をめぐる書き込みも多いのですが、それに対して「安易な原因の推測は悩んでいる人を刺激して連鎖を助長するリスクがあり、控えるべきだ」と張氏は呼びかけています。私は原因の推測を「安易」ではなく、「真剣」に考えている人たちも多くいると思いました。

 竹内結子さんは今年になってお子さんが生まれました。2人のお子さんの母親としてこれから子育てに専念していこうとする方が自殺を選ぶものなのかと、私は思いました。当然何があったのか真剣に考えました。竹内さんの苦しみを真剣に理解し、竹内さんのご冥福とご家族の安らぎを心から願うからでした。

 そして、このような悲しいできごとが今後、繰り返されないことを強く願うからなのです。

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