だから、思考(考え)を観察するようにします(12/5)

 運転中に、スマホを見たいといった思考(考え)に囚われてしまう(フュージョンする)と、スマホを見る行動をとり危険度が増します。フュージョンしてしまうと思考が行動に影響を与えます。

 そこで思考に囚われるのではなく、思考から自分を切り離し、あるいは思考から距離を置いて、思考が浮かぶも消えるも自由にさせるように意識します。これを脱フュージョンといいます。スマホを見たいという思考が浮かんでも囚われずに、脱フュージョンすれば、スマホを見ずに運転に集中することができる可能性が高くなります。

 脱フュージョンの感覚を体験するためには、思考の本質を理解する必要があります。思考は単なる言葉やイメージにすぎないということです。思考は行動に影響を与えると思われがちですが、それは囚われた時に行動が影響を受けます。

 私たちは頭の中で絶え間なく何かをしゃべっています、いつも何か言わずにいられない部分があります。今日は学校を休みたい、何かを食べたい、旅行をしたい、好きな人に会いたい、腹が立つ!もう会わないぞ、等々、みなさんは頭の中で絶え間なくいろいろなことをしゃべっていませんか?しかし、学校を休みたいと考えても学校へ行く、何かを食べたいと考えても先に仕事をする等々、考えのすべてが行動に結びついてはいないと思います。思考が行動に影響を与えることはあっても、思考が行動をコントロールしているわけではないのです。

 ですから、アクトでは思考は単なる言葉やイメージにしか過ぎないと考えるのです。思考を「単なる言葉やイメージ」として理解することにより、思考を自分から切り離して見る(観察する)ことができるようになります。思考が自分の一部だと考えている限り、思考に囚われ行動が影響を受けやすくなります。

 思考から自分を切り離し、あるいは思考から距離を置いて、思考が浮かぶも消えるも自由にさせ、思考を観察することにより、脱フュージョンが進みます。 

つづく

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