ネット・ゲームの問題<その4>(3/26)

 大人または子どもが生活に支障をきたすほどネット・ゲームをすると家族や周囲は「依存している」と考え、更にエスカレートしていくと医師に診せ、医師は「依存症」と診断することもできます。すると病気としての診断を受け、投薬治療も可能になります。

 現代は他にもネットショッピング依存、ギャンブル依存、メール依存、ソーシャルメディア依存、新型コロナウィルス以前からのマスク依存等々、次から次へと新しい依存または依存症という名の新しい病気がどんどん生まれています。今から40年前にはありませんでした。

 病気と認められると、疾病利得といって「自分はゲーム依存症だからゲームをするのはしかたがないんだ。」と考え、ゲームを長時間する罪悪感を和らげようとするようになるかもしれません。また、家族はゲーム依存症だからしかたがないと考え、医師に任せっきりになり、原因を考え何とかしてゲーム時間を減らそうとする努力をしなくなる可能性が出てきます。また、本人や家族は周囲に隠そうとしたり、周囲は知ってしまった時、無意識のうちに特別視してしまう可能性も出てきます。

 一番考えなければならないのは、薬で治そうとする場合があるということです。陥ってしまった背景(原因)があるのに、それを取り除こうとせずに薬を使う場合があることに、私は疑問を持っています。薬を使うということは、それこそ薬に「依存」していることになります。「依存」が「依存」を呼んでいるのです。自分で改善しようとする「意識の力」を削いでいるのです。また何より怖いのが副作用です。

 現代は、以前にはなかった新しい病気が次から次へと生まれ、そして薬が使われている現状があります。眠れないから睡眠薬を飲む、腰や膝が痛いから痛み止めを飲む、胃が痛いから胃薬を飲む、大変不安だから抗不安薬を飲む…。私たち自身が、そのような症状が出た背景(原因)をあまり考えず、薬に頼りすぎている(依存している?)のかもしれません。私自身、今までのことを振り返り、必要のない薬を飲まないようにしている今日この頃です。

 

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