精神科専門医、精神保健指定医の銀谷翠医師は、著書「薬を抜くと、心の病は9割治る」(素朴社)の中で、予防医学の知識を身につけ、自分を守ろうと呼びかけています。
まず第一に、心の病の原因に目を向けることの大切さを以下のように述べています。
うつ病の極端な症状があらわれる前には、その陰になんらかの原因や症状が必ずあるものです。心が発するそのようなサイン(「何かいつもと違うな?」というようなもの)をまわりの人が見逃さないように注意を払う必要があります。
精神的ストレス |
私たちは日々、左(スマホでは上)のように、さまざまなストレスにさらされていますが、それが精神症状の原因になることが多いのです。特に、今のこの時期は、新型コロナウィルスによるストレスが大きくのしかかってきています。そして、人々の不安を掻き立てるような言葉「コロナうつ」が生まれました。すぐに病名が作られて広められしまい、チェックリストが作られ精神科や心療内科を受診する仕組みができあがっているように思います。薬漬けにならないことを願うばかりです。
上記のストレスが、時間の変化とともに総合的なストレスとなって長時間続くと、心身ともに疲れきってしまい、うつ病を発症することも多いのですと、銀谷医師は言っています。
私たちの人生は目標がないと味気ないものになりますが、どう考えても達成不可能な目標を設定してしまうと、心身ともに疲れてしまいます。このことは受験でもそうですし、就職やマイホームの購入などでも同じことがいえます。
日常的になってしまったためにあまり気にしていないことが、心の病の原因になっているのです。寝不足や徹夜、毎日といっていいほどのコンビニ弁当、インスタント食品やジュースの取り過ぎによる糖分過多、そしてさまざまな薬剤の服用もそうです。
心の病の本当の原因を探るためには、日常の生活習慣を見直すことが求められます。
「薬を抜くと、心の病は9割治る」銀谷翠著 神津健一監修(素朴社)より