意識や生活習慣を変革しなければ減薬や断薬はできない(7/23)

 精神薬は飲んでいれば悪くなりこそすれ、良くなることは期待できないと内海医師や銀谷医師、そして山口氏は言っています。精神薬をいくら飲んでもよくならない。それどころか、ますます悪化し、今は仕事もできなくなってしまった方もおられると思います。

耐え抜くこと

 少なくとも現在の精神科にかかっている人のうち、9割は精神薬を抜けば良くなる。精神薬を抜くことはそのまま修行になっていて、それを成し終えた人たちはちょっとしたことでは動じなくなっていると内海医師は言います。

 以下は断薬した方による体験の概要です。
〇女性/カウンセラー
[症状]精神不安 認知障害
[病状経過]10年にわたって薬漬けの日々を送る。薬をやめれば禁断症状が出ることが怖くてやめられない。しかも、病院に対する不信感が強かった。内海先生のもとで断薬に取り組む。断薬は「孤独の闘い」と覚悟していたが、「死んだほうがマシ」と思えるほど辛かった。しかし、目標を持って耐え抜き、「素敵な人生が待っていた」と今は思える。
〇女性
[症状]全身が痙攣する。頭がぼーっとする
[病状経過]父のDVの影響で対人恐怖症になった。そして統合失調症という診断。悪化の一途をたどり1年後に自殺を図るが、一命をとりとめる。以後は断薬治療に取り組むが、気が紛れることに熱中して耐える。学んだのは「無知の罪深さ」。精神科に頼るのではなく、自分の意識を変えることが大切だった。

意識を変える


食事を見直す


生活を見直す

 しかし、内海医師によると精神科の薬を一気にやめるのは基本的には勧めていないとのことです。禁断症状が非常に強く出るからです。薬を減らす、あるいは、薬をやめる前に意識を変えていかないと絶対にいけないと強調しています。
 また、食事や生活の仕方も変えていく必要があるとのことです。それができないなら、むしろ「やめてはいけない」と述べています。発想や生活習慣が変わっていないのに精神薬を減らしたり抜いたりすると、良いことはないそうです。
 意識が変わっていないのに減らしたりやめたりすると、禁断症状が出て「やっぱり無理」と思い、負けてしまうのです。それが、自分の変な思い込みになることもよくあるからです。

 内海医師は、「意識を変革し、精神科の背景をよく理解してからでないと、絶対に減薬や断薬をしてはいけない。先に精神や哲学を明確にして、自分が至らなかったとわかってからでないと精神薬は減らせない」と述べています。

参考文献:「精神科は今日も、やりたい放題」内海聡著 PHP文庫、「断薬のススメ」内海聡著 KKベストセラーズ

 長期間の服用で、副作用に悩まされたり症状の改善が見られなかったりして減薬または断薬をしようとした時、ご自分だけの判断で行うことは大変危険です。必ず、医師に相談されることをお勧めします。相談した時、さらに薬を変えたり増薬しようとする医師はお勧めできません。減薬から断薬を適切に指導してくれる医師をお勧めします。

 

 

 

 

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