新型コロナウイルスの感染再拡大で、重症患者も増加の兆しを見せています。冬には気温や湿度の低下などウイルスが拡散する条件がそろい、飛沫(ひまつ)より小さいエアロゾル(浮遊微粒子)を吸い込むことで重症化リスクが高まるとの指摘もあり、予断を許しません。
厚生労働省は、全国の重症患者数は今月4日時点で319人。前々週(10月21日)の279人、前週(同28日)の290人から徐々に増えていると発表しました。急激な感染拡大には、気温と湿度の変化が大きく影響しているとされています。
<産経新聞社>より
愛知県立大の清水宣明教授(感染制御学)は、「冬場は暖房の入る屋内で特に湿度が急激に下がる環境が出現する。感染者が吐き出したウイルスを含む飛沫やエアロゾルの水分は瞬時に蒸発。粒子はさらに小さく軽くなり、床に落ちることなく、漂う時間が長くなり、その量も増えます。エアロゾル感染には重症化しやすい側面もある」といっています。
ウイルスを吸い込んでも喉で感染がとどまっていれば、喉の痛みや味覚障害など比較的軽い症状で済む場合があります。しかし、より小さくなった微粒子を吸い込めば、ダイレクトに肺に到達して肺炎を起こすリスクが高まるそうです。
感染対策で重要なのは、室内に漂うウイルスを滞留させず、外に出すことです。「扇風機で空気を動かすなど、常に室外に流れていく状態を作り出してほしい」と清水氏。換気のため開けておく窓の幅は15センチほどでよく、乾燥しがちな喉の潤いを保つためのこまめな水分補給や加湿も推奨されます。
私自身を振り返ってみますと、最近は長期間にわたる感染予防対策疲れからか、感染予防対策に気を抜いてしまっていたところがあります。患者増加の兆しの記事を読んで、十分に注意していきたいと再認識しました。
11/13 18:40 産経新聞 <冬のコロナ、湿度低下で重症化リスク上昇か 患者増加の兆し>より