医師の言うことは信じてよいのでしょうか(後編)(6/19)

医師の言うことは信じてよいのでしょうか(後編)

 さらに銀谷医師は続けています。
 例えば、内気だったり引っ込み思案で人前で上がる人、恥ずかしがり屋、はにかみ屋、赤面症の人は「社会不安障害(SAD)」または「対人恐怖症」として薬が出されます。疑い深い人は「妄想性人格障害」、ホームシックにかかる人は「分離不安症」、勉強嫌いの子は「学習障害」、異議を唱える人は「反抗性挑戦障害(ODED)」というのですから、議論で異議を唱える人も精神障害となってしまいかねません。

 交通渋滞でいら立つ人は「間欠性爆発性症候群(IED)」、買い物がしたくなって、その衝動が抑えられない人は「強迫性購買障害」などなど・・・。いくらでも病名をつけられるのが、精神科です。そして新しい病名がつけられて、薬がどんどん使われるという負の構図が繰り返されるのです。

 しかし、とりあえず病名をつけなければ、保険医として保険の取り扱い対象となりません。極端に言えば、診断した後、なんでもいいから一応病名をつけるしかない、というのが現状です。たとえ誤った診断でも病名をつけてしまえば、その病名にあった薬を処方できます。そうした医師の側に問題があるのは確かです。

 でも、患者さんの側も、たとえば診断された後「お疲れさまでした。このままお帰りになって結構です」と言われたらどうでしょう。「あれ?お薬はいただけないのですか?」と思わないでしょうか。

 病院の側からすれば、わずかな初診料だけでは商売になりませんから、なんだかんだ言いながらいろいろな検査をして診察料を稼ぎ、薬を処方しようとします。バカ正直に「病名は分かりません。だから薬も出せません。食生活と生活習慣をこのように改善してください」と言ったら、患者さんは来なくなるでしょう。しかし、実はそんな医師こそ「名医」なのですが、それでは病院勤めできないのが、悲しいかな現実です。

 私(大西)は今まで、医師から病名を告げられたり、薬を飲み続ければ大丈夫と言われたりしたら、疑いもなく医師の言葉を信じていました。しかし、抗不安薬・抗うつ剤の副作用、向精神薬使用の推移、抗うつ剤の作用機序を調べたり、銀谷医師による精神医療の現実を読んだりしてきたことから、精神症状は向精神薬での改善は難しいと考えるようになりました。

 日本の保険診療は、私たちが保険料を出し合い比較的安価で医療を受けられるすばらしい制度だと思いますが、私たちは知らず知らずのうちに、医師の言うことは絶対であり、薬で病気が治るという考えが作られてしまっているように思います。今、大切なことは、私たち自身が薬の特徴を知り本当の健康は何から得られるのかを問い直すことだと思います。

 「SSRIという薬価が高いうつ病の薬が販売されると、世界各国で軒並みうつ病患者が増える。そこには製薬会社の病気喧伝キャンペーンが影響している。SSRI導入後、6年間でうつ病の患者が2倍に増えるという経験則がある」と、フリー百科事典『ウィキペディア』に書いてありました。

 このような製薬会社の病気喧伝キャンペーンの中にあって、銀谷医師は「競争の激しい製薬業界の社員たちにも、うつ病を発症する人はけっこういます。私の知る限りでは、彼らはほとんど向精神薬を飲みません。精神科以外の薬を飲んで治療します。自分たちの扱っている薬の怖さを、自分たちが一番よく分かっているからでしょう」と言っています。

「薬を抜くと、心の病は9割治る」 銀谷翠著 神津健一監修 素朴社
フリー百科事典『ウィキペディア』より引用

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