クスリを飲ませる前にぜひ食の取り組みを(7/5)

「子どもの心と健康を守る会」代表で、食学ミネラルアドバイザーの国光美佳さんは、次のように述べています。

国光美佳さん

 私は、もともと幼児教育にかかわっており、結婚後に食の学びを進めるうちにNPO法人、食品と暮らしの安全基準との調査を通じて、食と発達障害との深い関係を知りました。発達障害と診断される子どもたちが日常的に抱えている症状には、食をきっかけとして改善に向かうものが、多数あることを目の当たりにしたのです。「保育現場にいるときに、食が子どもたちの心身に与える影響を知っていたら、あの子やこの子、悩んでいたお母さんの力になれただろうに…」

 そんな後悔の念とともに、いてもたってもいられなくなって、現在の活動をスタートしました。

 食の取り組みは、代謝に欠かせない酵素の補因子として重要であるにもかかわらず、現代食に大幅に不足しているミネラルを、食卓に加えていくことを出発点にしました。同時に、「食品添加物を避け、市販の加工食品・菓子類を控えること」「新鮮な野菜をとること」などにも、個々の状況に応じて取り組みました。

 具体的な方法としては、食事内容と子どもの様子を記録用紙に記入していただくことから始まり、お母さんがたとじっくり話し、親子のかかわりの面や言葉がけなども提案しました。子どもたち1人ひとり、そしてお母さんがたと試行錯誤を重ねながら、家庭で取り組めることを見出してきました。

内山葉子医師

 そんななかで、内山葉子先生のご講演を聴かせていただき、衝撃が走ったのです。医師である内山先生が、食事の大切さをお話ししてくださることは、これまでの取り組みと、これからの活動にとって、大きな勇気となりました。
 内山先生と出会ったのは、発達障害の診断に伴って、向精神薬を服用している子どたちとのかかわりがふえてきた時期とも重なっていました。
「幼稚園のときから処方されていました」
「小学生の間、飲み続けるようにいわれました」

 そんな子どもたちも、食の取り組みを通じて、確実に症状が軽減されていき、減薬や断薬が可能になります。その姿を見るにつけ、強く思います。「副作用が懸念される向精神薬を飲ませる前に、まず食の取り組みをしていただきたい」と。

引用:発達障害にクスリはいらない 内山葉子・国光美佳著 マキノ出版

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